コラム

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「私と灯火会」

河内家菊水丸

河内家菊水丸さん

奈良県天理市福住の灯火会に出演させていただいた最初の頃、忘れもしない出来事がございました。出演を終えて車に乗り込んだ時に、車の窓をたたいてお辞儀されているご婦人がおられました。聞きますと、最愛のご主人の最後を見取られ、この灯火会を心のよりどころにしている、このような人の集まる場所をつくっておられることはすばらしい、と私に切々と話をしてくれました。ラジオを10年間やっておりまして、浜村淳さんのあとの2時間番組でしたが、このご婦人は熱心なリスナーだった人でした。その番組で私が命の尊さ、大切さをお話ししたらしく、その時は口内炎で口の回りが悪くしゃべりにくかったのを覚えております。少し聞き辛い声だったそうですが、自分のことのように聞いてくださっていたそうでございます。ラジオはリスナーの方と非常に近い関係でお話させていただくことができるすばらしいものでございます。盆踊りは本来、たくさんの人々鎮魂の目的がございます。私は音頭を通じて、ほんの少しそれを手助けさせていただいているわけでございます。私自身、この福住の灯火会と花火のつどいに毎回出演させていただいております。実行委員会の皆様が、この立派な取組みを世界に広げようと頑張っておられるこの主旨に賛同している者の一人として、これからも心をこめて演じさせていただきたいと思います。

河内家菊水丸オフィシャルブログ